「個人投資家の金融資産と貯蓄統計の金融資産はリンクする!?」「1」
「格差が見える実質統計とキャッシュフロー計算を重視するべき」「2」
について以前に2つのBlogを書きました「個人投資家の金融資産が極端に低い」という事と「投資格差」が出現していた事実に驚いたことです。
縦断的にみると各々の統計であるが、ひきこもりの層とリンクさせ「横断的に照らし合わせると意外な事実が出現する」かもしれません。
2段目のリンクは「2005年のネットユーザー層の統計」であり古いと思われるが、5年後の2010年現在でも充分活用出来るデーターと言える。
ここで注目されたのが「2ちゃねるの利用者年齢層」である、2005年で多かった層が30歳代から40歳代である
1.30歳から35歳 14.3%
2.35歳から40歳 16.4%
3.40歳超え 21.9%
と実に52.6%のユーザー層が「30歳から40歳である」これを2010年にスライドしたとしても比率は対して変化は少ないと言える、但し2010年は「Twitter」が出現しているため、Twitterユーザーは意外に2ちゃねるユーザーが平衡して利用している予感はある、その根拠は「2ちゃんねる実況版がTwitterに移行している」という現象が「2010年サッカーW杯で顕在化した」と言えそうである
Twitterは本来のTwitter=つぶやきではなく、日本の使われ方はTwitter=叫び と言えないだろうか?
話は戻りますが、内閣府の統計も面白いのが「ひきこもり群」と定義された層が30歳代が46%を占めて、今回新たに「ひきこもり親和群」という層が定義され、そちらは10歳代が31%という統計結果である。
自分の中で思うのが、前回のネット証券ユーザー層の金融資産が「貯金無し~300万円未満」の層は49.2%という比率で「貧困傾向の高い人の方が投資参加者が高い」という事実が判明したが、この比率実は言うと驚くことに
今回のひきこもり層とネットユーザー層の年齢層にも「驚くほどに一致してしまう」のである。
危惧するのが「親和類」と呼ばれる層が10歳代が多いというのは「統計で見る限りは、ひきこもり層の年齢層の子ども達」という見方もあると言うことである。
ひきこもり層の年代を日本経済の動向で見るとキーワードの年代が二つ出現する
1.1999年~2003年(以後①とする)
2.1992年~1996年(以後②とする)
ではないだろうか?日本はマクロ経済的に見るとバブル崩壊からの失われた10年と20年という谷があり現在も谷の中で国民は苦悩している、国民だけでなく政府もである。
ミクロで見たのは?というと実は言うと「不鮮明」であると言えるのでは無いだろうか?
ミクロで見ると意外に「社会生態学」でみると答えが出るかも知れない、自分が①と②という年代を出したのは、①は紛れも無く「就職氷河期世代」である、現在推定年齢は35歳近辺である。
日本の35歳の層は「非正規労働者層」が一番多い層である、しかし経済学的には一番の稼ぎ頭の年齢層であるはずだが残念ながら世界レベルでも所得が低い年齢層となってしまっている、35歳の層が一番リンクするのが「ひきこもり」「貧困層」の一番多い年齢層という結果である。
②に着目したのが「1990年初頭に台頭したフリーアルバイター」である、その当時20代前半であった若者達はどうなってしまったのか?が注目である
2010年になり「フリーアルバイターの高齢化問題」なる言葉が台頭してきている、この意味は「当時20歳代であったフリーアルバイターがそのまま移行し30歳代後半から40歳代前半まで同じ状況である」という現象である。
その世代も皮肉にも35歳の層ともう一つ付け加えれば40歳の層である
【ひきこもりになったきっかけ 上位3位を抽出】
1.職場になじめなかった 23.7%
2.病気 23.7%
3.就職活動がうまくいかなかった 20.3%
これは凄い事であると思う、1.3については殆ど共通するのではないだろうか?スタートが職場に入った分と職場に入れなかった分である、この二つを合計すると44.0%を占めている、1位と同比率の病気については?
強引に1と3の要素的な発展から病気になったという考えでいくと頷ける要素もある、但し、僕も20歳後半で「変形性股関節症」という病にかかり左足が不自由な障がい者となったため、一概に1と3の要素とは言えない
「病気」については自分も経験している、本当に怖い世界である「一番の策は病とつきあう方法を初期の段階から採用する」事が大切だと思われる、その部分が克服出来れば「ひきこもりから回避できる確率が高い」と思われる、但しその方法がわからないと「本来の病気から派生して余計な病まで併発する」という悲劇もあり得る、ひきこもり層に多いのは「本来の病気から派生した余計な病」の可能性が高いと思われる。
余計な病とは?何か?私が定期診察に赴くときに主治医が心配しているのは「病状の事よりも仕事は継続できているのか?」という点である、僕の病も歩行が困難になる病なので「関節の変形よりも心が折れてしまうリスク」が高いと言うのがおおいと思われる、つまり「心の病」が余計な病であると言える。
一小市民の私がそのような事をBlog掲載で書込むことは筋違いかも知れないが「ひきこもり統計」は日本経済がこれから抱える「負のスパイラル」を暗示しているように見える。
負のスパイラルを箇条書きにまとめると
1.「ひきこもり群」と「親和群」がちょうど親子の世代と言えることである面
2.「情報氾濫」という世代に20歳代だった若者が30歳代から40歳代となり「真実が見えづらい世代」が出現し貧困層の裾野を広げている可能性があること
3.「日本経済の斜陽」を経験したのが、現在の30歳代から40歳代が20歳代であった事で、本来なら国の経済を支えなければならない層が「斜陽経済」の負の遺産を背負い込み、親の世代である60歳代から70歳代の引退世代に苦しい負担が強いられている現状がある
4.金融資産が著しく低い世代=30歳代から40歳代が多く占めているため、経済成長マインドではネガティブであり、次の世代も引き継がれている気配が高い
5.2008年末に金融危機が出現し、日本国は国際競争力の低下・国内雇用の更なる悪化を露呈した。2008年以降という新たなひきこもり層のキーワードを産み出す潜在性が出現している。
という感じである。
横断的に見ていくと「ひきこもり層」「金融資産貧困層」というのはリンクする世代であり、日本国が未来を考える場合その二つの問題は切っても切れない問題であると言う事がわかる
日本経済の停滞を探るときに「30歳から40歳」の雇用と資産統計は一つのヒントとなり得る、政府はこれを研究しないといつまでたっても空論の政策しか出来ない可能性が高いと思われる。
株式市場の上ではその面を計算して投資市場に反映しているのは「外国人投資家」であると言える、外国人投資家は日本人の雇用体系が非正規雇用化し貧困化すればするほど日本市場に投下(売り方)するという傾向が高い。
それに気がついている人が何人いるのかは疑問である「このような統計を見た場合、一度失敗したら駄目」という気分にもなってしまうが「個人的にはそうは思わない、失敗を恐れている方がスパイラルに入りやすくなる、経験が未熟なため安易な話にのり取り返しがつかないことを招く」と言える
失敗をする事により、人間は考えるはずであるが「今の世の中で駄目なのが考えるゆとりすら社会が奪い始めて居る」そんな気がします。
私自身は「40歳前にして金融資産が1000万円の18%のマス富裕層の仲間入りが出来た」マス富裕層になれたのは「投資と可処分所得のキャッシュフロー計算家計」である「高い年収=金持ち」という考えを捨て「資産の合理化がうまい人=金持ち」という考えに切り替え努力をした結果と言える、但しマス富裕層になっても病気が良くなるわけでもないし、生活が変わったわけでもない、冴えないサラリーマンのままである(笑い)
日本国の家計の教育は米国・EU・中国と異なり、可処分所得を考えない国民性を作り上げているのであり、可処分所得を考えない国民から税金と公的負担を強いているのが「日本国」である。(日本のサラリーマンが殆ど確定申告が必要ないのも原因と思われる、自分は不動産所得があるため確定申告はしている、サラリーマンは源泉徴収なので殆どの負担から逃げられないが、その制度的な物から家計に無頓着という面も有る、確定申告をすると家計と可処分所得に敏感になる)
年俸が高い層を見るときに可処分所得の計算をしないため、そういう目で見るのも日本国の特徴である、給与所得者が家計を気にしない比率が多い先進国は日本が圧倒的な数だと思われる。
それを給与所得者が真剣に学ばない限りには21世紀のグローバルスタンダードを乗り越えるのは苦難と言える、だから日本国は貧困傾向が加速していると言える面も見える。
逆に「資産合理化」を考えている世帯は富裕層が多い、個々は低年俸でも一族郎党主義(実家から通勤・実家を朽廃滅失するまで利用し資産を個々に運用する)で家計が盤石であれば意外に世帯貯蓄高が高くなるという結果も出現しているからである、現在の60歳代以上がお金が有るのはその家計主義の恩恵が高いと思われる。
※注釈 リンク先
「1」【個人投資家の金融資産と貯蓄統計の金融資産はリンクする!?(2010.05.02)】
「2」【格差が見える実質統計とキャッシュフロー計算を重視するべき(2010.04.26)】
※私自身「身体に障害があり障がい者のため潜在的リスク」は存在する、それをどの様に克服していくかは「前に進む努力・常に学ぶ姿勢」しか無いと思われる。